脱毛の種類のちがい|医療レーザー・ニードル(電気)・エステの光脱毛

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最終確認日:2026年10月3日(制度や薬・医療機器の情報は、この日に公式サイトで確かめました)

脱毛は、大きく分けて、医療機関で受けるものと、エステティックサロン(エステ)で受けるものがあります。国民生活センターの資料では、医療機関の代表的な方法としてレーザー脱毛・光脱毛・電気脱毛が、エステの代表的な方法として光脱毛が挙げられています。

学会の診療指針には、男性の脱毛も広がり、将来の介護に備えた高齢の人の脱毛も行われるようになってきた、と書かれています。同じ「脱毛」でも、しくみや法律上の扱いは違います。

この記事では、厚生労働省の通知や国民生活センターの報告などをもとに、医療レーザー脱毛・ニードル(電気)脱毛・エステの光脱毛のしくみ、医行為(医師の医学的な判断や技術がなければ、体に危害が出るおそれのある行為)にあたるかどうか、だれが行えるか、主なリスクを整理しました。

この記事は、施術を受けた感想ではなく、国や公的機関などの公式の情報を整理したものです。医療上の助言ではありません。施術を受けるかどうかは、医師から効果・リスク・費用の説明を聞いたうえで決めてください。持病や飲んでいる薬があるときは、必ず医師に伝えてください。

この記事で分かること

  1. 3つの脱毛のちがい(早見表)
  2. 医療レーザー脱毛のしくみ
  3. ニードル(電気)脱毛のしくみ
  4. エステの光脱毛
  5. 医行為かどうかと、だれが行えるか
  6. 主なリスクと、契約のこと

1. 3つの脱毛のちがい(早見表)

公式の資料をもとに、ちがいを表にまとめました。くわしくは、このあと順番に説明します。

種類 しくみ 法律上の扱い 主なリスク
医療レーザー脱毛 毛の色素に光が吸収されて熱になり、毛を作る部分(毛包)をこわす 医行為。医療機関で医師が行う(医師の指示の下で看護師なども) やけど、色素沈着、毛のう炎、硬毛化など
ニードル(電気)脱毛 毛穴に細い針を入れて電気を流し、毛包をこわす 1984年の通知で「医業」にあたるとされた(5で補足) やけど、色素沈着など
エステの光脱毛 光を当てて、一時的に除毛・減毛する 医行為にあたらない範囲でしか行えない 皮膚障害、やけどなど

2. 医療レーザー脱毛のしくみ

学会の診療指針によると、レーザー脱毛がねらうのは、毛に含まれるメラニンという色素です。レーザーの光がメラニンに届くと熱が生まれ、その熱が周りに伝わって毛包がこわれます。そのため、白髪や金髪には、レーザー脱毛の効果はほとんどないとされています。

日本では2016年12月、減毛(毛を減らすこと)を目的としたレーザー機器が、はじめて国の承認を受けました。その使用目的は「レーザの選択的熱作用により、長期的な減毛を目的とした装置である。」です。申請のときは「長期的又は永久的な脱毛又は減毛」となっていましたが、審査で、永久的な脱毛効果を証明することは現実的に困難とされ、この書き方に改められました(PMDAの審査報告書)。

医療機関では、レーザーのほかに、IPLという光(いくつもの波長がまざった光)の機器も使われます。指針は、IPLには承認された機器もあるものの、承認されていない機器も広く使われている、としています。

3. ニードル(電気)脱毛のしくみ

ニードル脱毛は、針を使う電気脱毛です。国民生活センターのアンケートでは、「針脱毛」「絶縁針脱毛」「ニードル脱毛」「プローブ式脱毛」などが、電気脱毛としてまとめられています。

学会の診療指針は、電気脱毛を「毛包に細い金属製のワイヤー(プローブ)を挿入し,電気を流すことで毛包を破壊する脱毛法」と説明しています。レーザー脱毛が広まるまでは、電気脱毛が「永久脱毛」として医療機関で行われてきた、とも書かれています。

1984年(昭和59年)の厚生省(当時)の通知には、警察庁が問い合わせた方法として、毛のう(毛包)に長さ15mm・厚さ0.2mmの針を5mmほど入れ、直流の電気や高周波の電気で毛根部をこわす方法が書かれています。

4. エステの光脱毛

国民生活センターによると、エステでできるのは、光を当てることなどによる一時的な除毛・減毛など、医行為にあたらない範囲の施術だけです。業界団体(日本エステティック振興協議会)の自主基準も、エステの光脱毛を「皮膚に負担を与えず毛の幹細胞を破壊しない範囲」で行うもの、と定めています。

国民生活センターは、エステの施術は医療機関に比べて脱毛効果は低く、皮膚への影響は小さいと考えられる、と説明しています。なお、学会の診療指針によると、エステや家庭用の美容機器として売られている脱毛の機器は、ほとんどがIPLです。

5. 医行為かどうかと、だれが行えるか

厚生労働省は2001年(平成13年)の通知で、使う機器が医療用かどうかを問わず、レーザー光線などの強い光を毛根部分に当てて、毛乳頭や皮脂腺開口部などをこわす行為は、医師が行うのでなければ危害が生じるおそれがあり、医師免許のない人が仕事として行えば医師法第17条に違反する、としています。

2025年(令和7年)8月の通知も、この脱毛行為を無資格者が仕事として行えば医師法違反になる例として挙げています。看護師などは、医師の指示の下でなら、診療の補助として行えます。医師の指示なく看護師などが行うことは、法律違反とされています。厚生労働省の特設サイトも、医師免許を持たない無資格者が医療脱毛などの施術を行えば違法行為になる、と呼びかけています。

ニードル脱毛については、1984年の通知で、毛のうに針を入れ電気を通して毛乳頭部をこわす脱毛を仕事として行うことは、医師法の「医業」にあたる、という考えが示されました。ただし1997年(平成9年)の国会では、政府委員が、機器の進歩により「可罰的違法性がないと認められるケースもある」(罰するほどの違法性がない場合もある)と答弁しています。国民生活センターは2017年の報告で、この答弁にふれたうえで、体に危害が出ているケースは医行為にあたる可能性があり問題だ、としています。

国民生活センターは、エステで医行為の疑いがある施術を受けたときは、最寄りの保健所などにも情報を伝えるとよい、とアドバイスしています。

6. 主なリスクと、契約のこと

どの方法でも、肌のトラブルは起こりえます。公式の資料にある主なものは次のとおりです。

  • 医療レーザー脱毛:学会の診療指針は、毛のう炎、やけど(水ぶくれ・かさぶた)、炎症のあとの色素沈着、色が抜けること、きずあと(瘢痕)などが報告されているとしています。「硬毛化」が起こることもあり、原因ははっきりしていないとされています。
  • ニードル(電気)脱毛:国民生活センターの報告書には、電気脱毛によるやけどや色素沈着の写真が載っています。
  • エステで受けた脱毛:国民生活センターに寄せられた危害の相談(2012年度からの約5年間で680件)では、皮膚障害(痛み・腫れ・炎症・発疹など)とやけどが多くみられました。針を使う電気脱毛による相談も31件あり、約4割は治療に3週間以上かかっていました。

医療機関で受けた脱毛の相談事例や、受ける前に医師と確かめたいことは「医療脱毛で気をつけたいこと」で説明しています。

契約にも決まりがあります。期間が1か月を超え、金額が5万円を超えるエステや美容医療の契約は、特定商取引法の「特定継続的役務提供」にあたり、美容医療ではレーザー脱毛や針脱毛などが対象です(消費者庁)。クーリング・オフなどは「美容医療の契約とクーリング・オフ」で説明しています。

まとめ

  • レーザー脱毛は、毛の色素に光を吸収させて毛包をこわす。白髪や金髪にはほとんど効果がないとされる
  • 承認されたレーザー機器の使用目的は「長期的な減毛」。永久的な脱毛効果は証明が難しいとされた
  • ニードル脱毛は、毛穴に細い針を入れ、電気で毛包をこわす
  • エステでできるのは、医行為にあたらない範囲の施術だけ
  • 医療脱毛を無資格者が仕事として行えば違法。看護師などは医師の指示の下で行う

どの方法にも、やけどなどのリスクがあります。受けるかどうかは、医師から効果・リスク・費用の説明を聞いたうえで、自分で決めましょう。

参考にした公式情報(2026年10月3日確認)

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